栃木県指定有形文化財(彫刻)昭和34年3月13日指定
所在地 ■茂木754番地 安養寺
形 状 ●像高33.5㎝ 形 態 ●金銅鋳造仏 年 代 ●鎌倉時代 |
両菩薩は善光寺式「一光三尊仏」の脇侍で、ほぼ同型の金銅鋳造仏。白毫・彫眼・日輪向背を有し、宝冠の各面には華麗な宝相華唐草紋様がある。異なる点は、手相と八角形の宝冠の正面に、それぞれの標識である如来像と水瓶をつけていることである。なお、勢至菩薩には一部焼け焦げた痕がある。二尊の両肩先は本来の胸前で手を合わせる梵篋印ではなく、来迎形の印相に変わっている。おそらく来迎思想の普及にともなって、江戸時代にこのような印相に変えてしまったものと思われる。安養寺は鎌倉時代の開山で、曹洞宗の寺院である。