栃木県指定有形文化財(絵画)昭和54年4月24日指定
所有者■茂木町
作者●小泉斐(1770~1854) 仕様●縦132㎝、横56.5㎝、縦軸仕立 年代●江戸時代 |
小泉斐が師である島﨑雲圃に画才を認められた頃の作と言われる。碓女命が懐手した左手で乳房をおさえ、右手はてのひらを上へ向け、肘を曲げて立て、開いた口と墨をぽっとおいた目が感情的である。また、小枝や葉がついた枝を持つ猿田彦が目を見開き、口を真一文字に結び、ぎょっとしてたじろいでいるさまも無造作に描かれ、筆のタッチも力強い。斐は号を子章・檀山などといい、益子町 木村市正の二男として生まれ、後に黒羽町(大田原市)の小泉家の養子となった。幼い頃より画を好み、島﨑雲圃に画を学んだ。特に雲圃の描いた鮎の絵は斐にも影響を与え、共に鮎図は両者を結ぶ接点ともなっている。