考古資料の多様な分析方法や新たな観点から縄文社会の実像解明を目指したシリーズの第3巻。土偶とそれに関連する遺物の型式学的な研究や集落などをテーマとした検討事例を紹介し、縄文社会の実像に迫る。

内容:土偶と縄文社会 阿部芳郎執筆. 関東地方における山形土偶の出現 上野修一執筆. 関東地方における縄紋式晩期土偶の成立と終焉への偏在 鈴木正博執筆. 栃木県後藤遺跡 上野修一執筆. 埼玉県後谷遺跡 藤沼昌泰執筆. 多摩丘陵の中期集落郡と土偶 安孫子昭二執筆. 山形土偶の出現と地域社会 阿部芳郎執筆. 土偶多出遺跡の様相 瓦吹堅執筆. 北上川上・中流域における後期初頭土偶の形式 八木勝枝執筆. 東京都忠生遺跡の土偶と集落 川口正幸執筆. 土版の出現と関東東部の晩期社会 阿部芳郎執筆. 大宮台地を中心とした「人面文土器」 鈴木正博執筆. 土偶の装飾表現と装身具 吉岡卓真執筆. 近代における縄文時代コレクションの形成とその活用 加藤俊吾執筆. 江見水蔭旧蔵千葉県江原台遺跡の土偶の行方 阿部芳郎執筆. 座談会土偶研究と縄文社会 安孫子昭二述 鈴木正博述 上野修一述 八木勝枝述 阿部芳郎司会