ふみの森もてぎ落成式

 平成28年7月15日、「ふみの森もてぎ落成式」が行われました。元禄16年(1703年)創業の酒造蔵元ほか、隣接する1900坪の土地に、町有林材をふんだんに活用した「まちなか文化交流館〈ふみの森もてぎ〉」の落成です。棟札によると弘化3年(1848年)という仕込み蔵の梁や柱を活用した“ギャラリーふくろう”に設けられた式典会場には、来賓および招待者、関係者など総勢120名が顔を揃え、玄関前で行われたテープカットまで、茂木町の新しい文化拠点のスタートをお祝いしました。

【古口達也町長による式辞】

宝探しinふみの森

 7月17日、ふみの森もてぎグランドオープンの翌日、図書館には朝からたくさんの子供たちの元気な姿でいっぱい。「宝探しinふみの森」と題されたイベントが開催されました。主催したのは「なでしこの会」で、ふみの森もてぎを支えるサポーター組織の「ふみの森の仲間たち“こだま”の会」に登録しているボランティア団体です。

 

 若者へ/若者から 

ふみの森の図書館は中高生の姿が目立ちます。7月のオープン直後は小学生も含めて館内に子どもと若者の熱気があふれていました。最近も定期試験の前など、朝早くからエントランスで9時の開館を待ち、あるいは夕方7時の閉館まで勉強に励む中高校生を見ると、うれしい気持ちになります。 

図書館には42席の学習室と8席のグループ学習室があります。誰でも利用できる空間ですが、やはり中高生が利用の中心です。学習室の設置は設計段階からの方針でしたが、一般的な図書館建築論では学習室は必ずしも歓迎されません。いわく、図書館はあくまで資料を利用してもらうことが目的であり、座席を借りて自習するだけの利用は本来の目的から外れている。席借り利用への忌避感情であり、学習室を必要悪とするかのような発想です。実際、学習室や自習室を資料のある閲覧室と完全に切り離して設置している図書館も見受けられます。しかし私たちはそうした考えには賛同できません。 

席借りを目的とする利用者は永遠に資料を利用しないのでしょうか。学習室と資料を遮断していればそうなるかもしれません。しかし連続した空間に本やCD、DVDなどが置いてあれば、自習目的の利用者もそれらにふれ、興味をもち、借りるということは十分に考えられます。ましてや中高生などの若い世代なら学習室利用が図書館利用につながる可能性はより大きいはずです。ふみの森では学習室に入るには必ず立ち並ぶ書架の脇を通っていくようにフロアが設計されています。そして現に、持ち込み勉強の中高生が書架の前で本を眺めたり、手に取っている姿をよく目にします。自習、大いに結構、まずは図書館に足を運ぶことからすべてが始まるのです。 

図書館内には乳幼児から小学生までを対象とした子どもエリア(ゆずもんち)があり、その出入口の一つは「ユース(youth)コーナー」に続いています。ここは中高生から大学生世代までの若者向けに、文庫(ライトノベル)、新書(岩波ジュニア新書ほか)、文芸書、文学全集、進路や職業選択に関する本、そしてコミックなどをそろえています。コミックについては、学習室と同様、図書館界では否定的な意見があります。いわく、図書館が集めるべき資料ではない、貸出冊数を伸ばすための手段に過ぎない。しかしマンガが日本文化の重要なジャンルとして評価されている現在、マンガ低俗論はもう成り立ちません。私たちは読む価値のあるコミックを選んでこのコーナーに置き、若者の利用を待っています。 

若者といえば、地元の県立茂木高校の生徒さんには、利用者としてだけでなくボランティア活動でも協力してもらっています。おすすめ本コーナーの設置、ハロウィン・イベントへの参加、なかでもユニークなのが夏休みの小中学生への学習指導でした。これは茂木高校生の自発的な提案による活動で、高校生のお兄さんお姉さんに勉強を教わる子どもたちの姿がほほえましく印象的でした。この活動、実は冬休みの現在、ふたたび展開されています。年明けにはこのほか子どもと百人一首を楽しむ会も開かれます(このHPのトピック「高校生と勉強しよう!」「百人一首を楽しもう!」参照)。 

テレビドラマ「若者たち」が放映され話題を呼んだのがちょうど50年前の1966年、同名の主題歌の歌詞(藤田敏雄作詞)は「君の行く道ははてしなく遠い」と始まり、3番では「君の行く道は希望へと続く」と歌われます。次代を担う若者たちが集い、学び、活動できる場として、新しい年2017年もふみの森もてぎは若者たちとともに遠い道を希望に向かって歩んでいきたいと思います。

2021年 (令和3年)
4月15日(木)
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