昭和61年8月4日、5日未明にかけて降り続いた雨により、町の中心部を流れている逆川が氾濫し市街地のほとんどが水没するという大水害に見舞われました。当時町内に住んでいた私は、自宅の2階で大通りが川のように水が流れるさまを見て一夜を過ごしました。5日の朝は雨は上がり真っ青な空の下、水が引いていくのを見ながら茫然としたものでした。誰もが、これからどうなるのだろうと不安な気持ちでいっぱいだったと思います。

 それからは、片づけの日々です。道路の端には、各々の家から出された災害のゴミ。そして防疫のためのクレゾールの匂い。

 役場の庁舎も1階部分は水没し、職員は災害調査や片づけ、災害の対応に追われました。全国からたくさんの救援物資や義援金、応援も頂きました。

 災害から10年、茂木水害を誰にでも分かりやすいようにマンガで伝えようと「茂木水害をマンガで残す会」が発足、当時茂木高校美術部員たちが卒業後も制作に携わり、7年の歳月をかけて平成15年にマンガ「もてぎ大水害」が発刊されました。水害から35年。この災害の教訓を後世に伝えるために、残す会ではマンガの再販と原画展を計画しました。現在、ギャラリーふくろうで『マンガ「もてぎ大水害」の原画展』を開催中です。茂木水害をこれからも伝えていくことも、ふみの森の役割だと考えます。                  (森の番長) 

2025年 (令和7年)
4月23日(水)
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