戦後の思想界を代表する評論家・吉本隆明が1962年1月から1964年12月の間に発表したすべての著作を収める全集。第11巻は、大学紛争を一つの背景とする「情況」、69~71年の天皇制論及び重要な講演「南島論」などを収録。

内容:島はみんな幻. 〈不可解なもの〉のための非詩的なノート. 情況. 内村剛介への返信. 行動の内部構造. 実朝論. 情況への発言-書簡体での感想-. 天皇および天皇制について. 山崎和枝さんのこと. 都市はなぜ都市であるか. 色彩論. 新興宗教について. 三番目の劇まで. 解説. 情況への発言-恣意的感想-. 思考の話. 南島論. 文学における初期・夢・記憶・資質. 情況への発言-暫定的メモ-. 『死霊』考. 詩的喩の起源について. 南島の継承祭儀について. 情況への発言-きれぎれの批判-. 書物の評価. 感性の自殺 ほか12編