胃痛に苦しみながらも、油っこい料理を好んだ漱石、泉鏡花邸で供される極上のほうじ茶、お汁粉を愛した芥川龍之介…。作品からはうかがい知れない食いしん坊文士たちの生身の食欲を、家族、友人、弟子たちが愛惜を込めて綴った27のエッセイ。

内容:父の食膳 森於菟著. 子規と漱石と 夏目伸六著. 食いしんぼう"子規" 和田茂樹著. 父の好物 夏目伸六著. 一匙の葡萄酒 夏目伸六著. 祖父・漱石の食卓 半藤末利子著. 蝦の天麩羅 夏目伸六著. 豊隆さんと岩波さん 夏目伸六著. 父・小波の食べもの 巌谷大四著. 食いしん坊 小島政二郎著. 鏡花と好物 泉名月著. フグ 福田蘭童著. 山鳩と生ウニ 福田蘭童著. 熱海大洞台の日々 紅野敏郎著. 札幌は秋の風情 木原直彦著. 谷崎潤一郎の思い出 谷崎松子著. 祖父潤一郎の熱海 渡辺たをり著. 犀星の酒 室生朝子著. 久保田さんの話 狩野近雄著. 白梅や万太郎また章太郎 八木隆一郎著. 久保万先生と酒肴 福田蘭童著. 食いしん坊 小島政二郎著. 安吾と食べもの 坂口三千代著. 安吾と食 坂口三千代著. 坂口安吾 杉森久英著 ほか2編