日本人は自然の恵みを利用する知恵を蓄積し、豊饒儀礼や祈りを含む文化的・社会的な慣行を育みながら、そのコモンズ思想を連綿と引きついできた。それはいかに生み出され、それを支えた歴史的制度的な基盤は何だったのか、重層的に掘り起こす。

内容:日本のコモンズ思想 秋道智彌著. コモンズと自然 野本寛一著. マタギの狩猟とカミの世界 田口洋美著. 里山とコモンズの世界 湯本貴和著. 里海と地域の力 家中茂著. 入会のガヴァナンス 楜澤能生著. 中世における生業とコモンズ 井原今朝男著. 中近世の「水辺」のコモンズ 佐野静代著. 沿岸漁業のコモンズと浦・漁業組合 伊藤康宏著. 自然の支配はいかに人間の支配へと転ずるか 佐藤仁著. 知識を生み出すコモンズ 佐藤哲著. コモンズとしての海洋生態系と水産業 牧野光琢著. コモンズ再生とエネルギー・コモンズのゆくえ 桑子敏雄著. コモンズは日本の未来をどうかえるか 秋道智彌著