ふみの森もてぎ落成式

 平成28年7月15日、「ふみの森もてぎ落成式」が行われました。元禄16年(1703年)創業の酒造蔵元ほか、隣接する1900坪の土地に、町有林材をふんだんに活用した「まちなか文化交流館〈ふみの森もてぎ〉」の落成です。棟札によると弘化3年(1848年)という仕込み蔵の梁や柱を活用した“ギャラリー...

続きを読む
宝探しinふみの森

 7月17日、ふみの森もてぎグランドオープンの翌日、図書館には朝からたくさんの子供たちの元気な姿でいっぱい。「...

続きを読む

茂木の独自分類 MCC(Motegi Categorization and Connection)

 図書館界でよくいわれる「図書館の三要素」とは、施設(建物)、資料(蔵書)、職員(人)を指します。たしかにこの三つのどれが欠けても図書館は成り立ちません(将来、電子資料だけを蔵書とする完全電子図書館が出現すれば話は別ですが)。これらのうち図書館の中身を形づくり、その図書館の個性を印象づけるものは、資料であるといえます。図書館の施設を人の「身体」全体に例えるならば、資料は図書館の「顔」に当たるもので、しかもそれは時間とともに変化(増加・更新)していくという意味で「表情」ももっています(そうなると職員はさしずめ「頭脳」であり「手足」ということになります。勉強と鍛錬が必要ですね)。

 古今東西、人によって生み出され世に存在する膨大な資料群のうち、図書館によって選択され、さらに何らかの方法で館内に配置されたものが図書館資料です。図書館用語としては、資料の選択を「選書」、資料を書架に配置することを「配架」と呼んでいます。この配架の方法の一つが「分類」であり、その基準が「分類法」であることは前回お話ししたとおりです。ここで極端なことをいえば、私たちが図書館を利用してある特定の資料を入手しようとするだけなら、分類を必要とはしません。目的の資料にピンポイントでたどり着けばいいわけですから。これはネット通販で本を購入するのと同様です。

しかし私たちがリアル書店を訪れるのは特定の本を購入する目的以外に、書架に並んだ本のつながりや広がりに何らかの「出会い」や「発見」を期待している側面があるはずです。あるいは特に目的もなく何かおもしろいものはないかと書店をのぞくこともあります。こうした楽しみ方は図書館も全く同じですが、そのためには資料が分類されていることが欠かせない条件になります。

今さらいうまでもなく日本の公共図書館の標準的な分類法は絶対的といっていいほど日本十進分類法(NDC)です。ふみの森もてぎに図書館をつくるにあたって、資料を配架するための分類をどうするかを考えなければなりませんでした。そこで今まで以上に意識的に他の市や町の図書館を見てまわりました。どの図書館もがんばって、地域に愛されていて、いろいろ学ぶことがありました。その一方で感じたのは、図書館の建物はさまざまだけれど内部の印象はどこも似たようなものだなということでした。

それも道理です。どの図書館も基本的にNDCで書架を構成し、NDCそのままでは資料がうまくまとまらない分野については、「ビジネス」「健康・医療」「暮らし」といった特集コーナーを設けているところも共通しています。つまりNDCをつかっている限り、体つき(建物)は違っていても、似たような顔(資料構成)になることは避けられません。そういえば「図書館の本の並べ方はおもしろくない」「図書館より書店のほうが楽しい」といった声を何かで読んだこともありました。

茂木町が大きな決断のもとに創設するふみの森もてぎです。その図書館空間はつかいやすいことは当然として、訪れる人に魅力を感じてもらえるものでなければなりません。伝統と権威あるNDCですが、ほとんどの図書館が特集コーナーを設けてNDCの体系を一部崩しているなら、この際全部崩してしまって一から分類法をつくってみてはどうか。そんな発想で考案したものが茂木独自の分類、MCC(Motegi Categorization and Connection)なのです。まずは蔵書の中心である一般書についてMCCの概要を以下に示し、MCCの考え方やNDCとの違いなどは次回に説明したいと思います。

 

2017年(平成29年)
12月17日(日)
Weather
火~金 9:00~19:00
土日祝 9:00~18:00